注文番号 製品名 | S550-HJ2 フックジョイントの二次偶力視認教材 |
製品説明 | ■学習項目: 1.フックジョイントの二次偶力とはどういうものかが感覚的に理解できる 2.フックジョイントの二次偶力がどこでどのように発生するかが理解できる 3.フックジョイントの二次偶力は回転二次成分となることが理解できる 4.プロペラシャフトでは、フックジョイントの不等速性を打ち消すためにフックジョン トを二個一組にして使うが、二次偶力は打ち消すことはできず、中間軸に曲げ変 形を生じさせることが理解できる 5.教材を自ら操作することで、フックジョイントの特性を体感的に理解できる 教材概要 1.各部名称(写真は、作動角20度にセットした状態) 2.構造概要 1)入力軸と出力軸は、二つのフックジョイントで平行に配置されており、2本の平行リンクの作用で、クイックロックを緩めることによりフックジョイントの作動角度を 0 〜30度の任意の角度に調整できる 2)中間軸は、発生する二次偶力により容易に曲げ変形が生じるように、φ1.6mmの ピアノ線を用いている 3)出力軸には、摩擦クラッチを配し、トルク調整ダイヤルを回すことにより負荷ばねを圧縮することで、入力トルクを調整できるようにしてある 4)入力ハンドルには角度表示目盛が取り付けられているため、容易に入力角度を読み取ることができる 5)2本の平行リンクの上面には、方眼目盛付きの板が取り付けられており、発生する二次偶力により、中間軸がどのように変形するかが容易に視認できる 3.寸法:幅275mm、奥行き130mm、高さ100mm 4.重量:約200グラム 観測例 1.トルク調整ダイヤルを一番緩めた状態、すなわち入力トルクが0の状態では、作動角を0〜30度に変化させても、スムーズな回転が伝わるのみで、中間軸に曲げ変形による振れ回りなどの現象は観測されない 2.トルク調整ダイヤルを締めこんで、入力トルクを加えた場合は、作動角が0度の場合は中間軸に曲げ変形による触れ回りなどは観測されないが、作動角を付けた場合は曲げ変形による振れ回りが観測されるようになる 1)作動角が大きくなるに従い、曲げ変形量が増大することが観測される 2)トルクが大きくなるに従い、曲げ変形量が増大することが観測される 3)作動角が付いた場合、入力1回転当たり2回の振れ回りが観測される 3.作動角が付いた状態で入力トルクが加わると中間軸が曲げ変形を起こすことから、下図に示すようにフックジョイントのヨークにモーメントが発生していることが理解できる 1)偶力という言葉は、フックジョイントにおいては、トルクの伝達はスパイダー部の2か所のピン支持部で行われるため、その支部部に働く力は同じ大きさで向きが反対になる「偶力」であることからそう呼ばれる 2)入力軸1回転当たり二回の曲げ変形が生じることから、回転二次成分であることが分かり、「二次偶力」と呼ばれる 4.実際に教材を操作したときの様子は、動画を参照のこと 関連学習項目 1.3ジョイントプロペラシャフトにおける二次偶力の影響 1)フックジョイントを2個使用するプロペラシャフトにおいては、中間軸側のヨークに発生する二次偶力は内力として作用するため、中間軸の曲げ剛性が十分に高ければ二次偶力による影響はほとんど生じない 2)3ジョイントプロペラシャフトにおいてはセンターマウントが必要になり、ジョイントの配置と作動角によっては、特に発進加速時においてセンターマウントに大きな振動が発生することがあり、ジョイントの配置と作動角について十分注意する必要がある 3)3ジョイントプロペラシャフトの教材については、別途提供する予定である 2.プロペラシャフトの危険速度に与える影響 1)プロペラシャフトには、シャフトの曲げ共振による「危険速度」があり、国土交通省の定める規定においては、自動車の使用状態におけるプロペラシャフトの最高回転速度は、プロペラシャフトの危険速度の1.3分の1以下でなければならないとされているが、二次偶力やフックジョイントの不等速性の影響で危険速度のちょうど2分の1の回転速度において振動が発生することがある(例:危険速度が13,000min-1の場合、プロペラシャフトが6,500mini-1のところで振動が発生する) 2)プロペラシャフトの危険速度は極力高い方が自動車の快適性などが向上するため、3ジョイントや4ジョイントプロペラシャフトにして危険速度上げる工夫がされる 3)プロペラシャフトの危険速度に関する教材は、別途提供する予定である |